老後貯蓄と無理に投資しないススメ(お金は死ぬ前に使え。第6章感想)

「今あるお金を上手に使うための準備」が第6章のテーマ「お金は死ぬ前に使え。」。第5章までに高齢者が不安に思っている「年金」や「医療」「介護」は公的な支援制度により、今現在の高齢者はそう心配ないですよ、ということが書かれていました。

そこで、第6章では、今ある貯金から使える金額をはじき出して、自分の人生の楽しみのためにお金を使いましょう、といった内容です。

これは、第1章にあったように、貯蓄はしっかりあるけど、使わない、いろんな理由から使うことができない60歳すぎた高齢者に向けた萩原博子さんのメッセージです。

引き続き、「お金は死ぬ前に使え。」のまとめや感想などを書いていきます。

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貯蓄のうち、使っても良い金額を出してみる

現在の貯金からどうやって、使っても良いお金の額をはじき出すのか?その方法は、「蓄えとしておいておく貯金」と「生活費」そして「使ってもよい貯金」の3つの金額を出すこと。

 

「備えの貯金として蓄えておくお金」

老後の医療費や介護が必要となった場合への「万が一に備えて蓄えておくお金」は、それぞれで違ってくるでしょう。

老後の医療費について書かれた第4章介護が必要になった場合の費用について書かれている第5章を読むと、おおよその検討がつきやすいですね。

 

「老後に年金では足りない生活費」

生活費は、これから先の生活費ですね。年金定期便を見るなどして、年金の収入が年間いくらになるか夫婦の分を計算してみます。収入である年金額からひと月分の生活費を引くと、足りない金額が出てきますよね。それが、貯蓄でまかなう必要のある生活費となります。

「お金は死ぬ前に使え。」では、理由は書いてなかったけど、84歳までの年数で出されていましたよ。

生活費を出すには、まずは実際に今の家計を記録してみる必要があります。家計簿をつけている人は、すぐに分かりますよね。

ひと月の支出がわからないことには、今後の生活費の予想ができません。
老後は交際費も減るでしょうし、食費も減るでしょうから、そのへんも考慮して。

わが家のひと月の生活費も出してみましたよ。

 

「使ってもよい貯金」

老後の医療や介護が必要となった場合に備える貯蓄額と、年金で足りないだろう生活費が出せたら、これらを足してみます。

そして、現在の貯金額から差し引き、今後「使ってもよい金額」を割り出します。

「使ってもよい貯金額」から、一年間に使える予算を決めて、どのように使うかを夫婦で話し合います。

 

無理して投資をしないというススメ

老後の蓄え貯金があるのに、なぜか「貯金を元に投資してお金を増やさなければ・・」と思う高齢者が多いのだそうです。

これは、高齢者だけではないですよね。私たちも、これからは投資をして自己資産を作っていく必要があると、あちらこちらで耳にし目にしています。

でも、高齢者が無理して投資をしても、結局は資産が減る人が多いようです。
その理由は、投資の経験がないなど、いくつかの理由があると「お金は死ぬ前に使え。」では書かれています。

これから資産を増やしていくために勉強しながら投資する若者ならまだしも、高齢者が無理して投資をするべきではないと、納得せずにはいられない理由がいくつか書かれていました。

しかも、高齢者が投資をして資産を増やすことが、いかに難しいかという理由も。
私たちや高齢者に、銀行が投資を勧める理由も書かれています。

投資に経験があったり興味のある人、投資に向いている人は良いかもしれない。でも、投資するお金があるのなら、投資で頭悩ませるよりも楽しくワクワクすることにお金や時間を使ったほうが心も体も元気でいられるのでは?といった荻原博子さんの提案がなされていました。

この「お金は死ぬ前に使え。」は、第7章まであるのですが、感想は第6章で終了とします。第7章は、老後のお金の使い方のさまざまな事例となっていますよ⇒「お金は死ぬ前に使え。」(楽天にて)

【「お金は死ぬ前に使え。」他の章の感想記事】
・(第1章)60歳以上の平均貯蓄額が多い理由
・(第2章)貯金を残したまま死ぬのは誰のためにもならず!
・(第3章)年金の破綻は心配不要!高齢な年金受給者ほど恩恵を受けている
・(第4章)定年後の老後の医療費が不安!一生涯の医療費って?
・(第5章)「介護費」が不安?介護保険や老人ホームも意外に使える!

老後が心配な人にオススメな本「お金は死ぬ前に使え」の感想まとめ

 

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さいごに・・

今回の第6章はとくに、60歳以上の高齢者を対照にした内容ですが、50歳の私にも共感したり、参考になることが山積みでしたよ。

貯金は必死で貯めるだけで、使う楽しみがないのはわが家も同じです。心配症の私に貧乏症の主人。ふたりとも、懸命にお金は貯めるものの使う勇気がないのです。ずっとこのまま貯め続けるのだろうな~って思っていました。

まだ10年先ではありますが、60歳になったときには、ぜひ主人と話し合って、使える貯金の額を出してみたいですね。年間に使うお金や予定なんかを夫婦で話すことで、子供が巣立って会話もない夫婦に再び会話が戻ってきそうです(笑)。

ところで、投資ですが、よく銀行で勧められます。積立投資信託もお付き合いで入ったことありました。大赤字になってびっくりしました。担当の銀行員の方が転勤になっていたのですが、連絡とってその後、元本になった時点ですぐ解約にしてもらいました。

投資って、人頼みでは大変なことになるんですね。銀行の人から薦められたからその後もずっと銀行の人が投資状況も見てアドバイスや管理をしてくれるものかと勘違いしていました。投資は自己責任。よく分からない自分はやるべきではないと思った出来事です。

ちなみに、この「積立投資信託」ですが、荻原博子さんは「バカげている」とさえおっしゃっています。その理由も読めばなるほどで、自分の勉強不足が身にしみました。

投資をやらないと、できないと、これからの時代は知的ではないとさえ思っていました。とんでもない勘違いのようです。なぜなら、投資は「博打」と「お金は死ぬ前に使え。」で言われているからです。博打だなんて、すっかり興ざめです。

私は、ちょっとでも損をすると、ドキドキして夜も眠れない小心者です。荻原博子さんがいう、「投資が向かない人」にピッタリです。いつかは投資を勉強しなければ..、と思っていたのですが、これでスッキリ諦めもつきましたね。

こちらも参考にどうぞ→老後のお金の不安を解消するために50代の今からやっておきたいこと