厚生年金基金解散で分配金を一時金受け取りする場合の税金はいくら?年金だとたったの・・

解散となった厚生年金基金から、分配金の金額決定のお知らせが届きました。

厚生年金基金の解散は決まっていたので、一時金受け取り、または通算企業年金(企業年金連合会)への移換を比較した内容を去年、書いています。

ですが今回は改めて、税理士さんに相談するなどし、分配金の受け取り方法を決めました。

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厚生年金基金解散による分配金はいくら?

分配金金額決定のお知らせでは私の場合、分配金額は約68万円

パッと見、嬉しい金額ではありますが、ざっと計算したころところ基金に納めた金額は、これの2倍以上3倍近くの金額です。(本人と会社負担分合わせて)

厚生年金に返金された代行年金もあるので、この分配金が多いか少ないかの判断はできません。

同僚は全く期待していなかったようで、とても喜んでいました。一方、主人は少なすぎると怒っていました(-_-;)

 

【追記】

後日、会社の経理の人が気づいたのですが、私たち被保険者が厚生年金基金に支払ってきた金額は、基金解散後は0になりました。一方、厚生年金保険料が増えたので、結局同じ金額を払い込んでいます。

つまり個人負担の
厚生年金保険料+厚生年金基金保険料(基金解散前)=厚生年金保険料(基金解散後)

となり、私たちが基金に払ってきた保険料は、厚生年金へ代行年金として返金されたと考えることができます。そうなると、会社が社員にために支払ってきた保険料がマイナスとなっているとなるわけで、結局は私たち被保険者への給付額は減っているのですが・・。

 

 

分配金の一時金受け取りと通算企業年金への移換はどちらが得かを再検討

この分配金の受け取り方ですが、金額が決まった今、一時金で受け取るか年金として受給するかを、今回はっきりと決める必要があります。

少しでもお得な方を選択したいもの。それで、税理士さんにも相談し、一時金で受け取った場合の税金や移換事務手数料を計算してみることにしましたよ。

 

 

分配金を一時金で受け取る場合に支払う税金は?

分配金の受け取り方法を1回限りの一時金として受け取る場合、一時所得となります。一時金の収入金額が、他の一時所得も含めて50万円を超える場合は確定申告が必要です。

所得の計算方法
一時所得の金額は、次のように算式します。
総収入金額-収入を得るために支出した金額(注)-特別控除額(最高50万円)=一時所得の金額

税金の計算方法
一時所得は、その所得金額の1/2に相当する金額を給与所得などの他の所得の金額と合計して総所得金額を求めた後、納める税額を計算します。

(国税庁 一時所得より抜粋 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1490.htm)

私の場合の分配金にかかる税金を計算してみました。私の場合は、分配金が68万円ですから、一時所得で受け取る場合の金額は

一時所得課税対象額を算出→ 68万円(一時金給付額)-特別控除(50万円)÷2=90000円
所得税率が10%とすると、90000円×10%=9000円

分配金を一時金で受け取る場合、私が支払う税金は9000円程度だと予想できます。

 

 

年金(通算企業年金)として受け取る場合の年金額は?

企業年金連合会に移換した場合は、年金として自給することができます。年金額は、連合会のサイトでシミュレーションできますよ。
企業年金連合会の年金資産シュミレーション

さっそく、私が移換した場合の年金受給額をシミュレーションしてみました。

シミュレーションの方法は簡単です。必要事項である生年月日や分配金、性別、資格喪失年月日、予定移換申出年月、すでに連合会に移換している通算企業年金があるかどうかを入力するだけ。

シミュレーションした結果の年金受給額は約37,000円(事務手数料差引後の金額)
これをひと月に計算すると、3131円 (-“-)
事務手数料はなんと、1,6000円ほどです。

年金として受給した場合は終身年金となります。

 

 

厚生年金基金解散の分配金は一時金で受け取ることにした理由

去年いろいろ調べた時には、分配金を年金として受け取ろうかと思っていましたが、分配金の金額を知った今、主人も私もすっかりその気がなくなりました。

その理由は3つ。
ひとつ目が、一時金として受け取る場合の税金よりも、移換事務手数料の方が高いこと。

ふたつめに、年金を年間37,000円を受給するとして、一時金の68万円を超えるのがなんと82歳。
つまり、83歳以降からが儲けというわけですね。予定利率が昔のように高ければ魅力ですが、今は55歳で1.75%程度ですから、期待はできません。

そして3つめの理由。いくら終身年金とは言え、先のことわからないので、もらえるお金はさっさと貰っておこうという気持ち。

 

 

厚生年金基金解散後、分配金の受け取りはいつ?

分配金の受け取りですが、解散してから約8ヶ月後となっています。

解散することが分かってからすでに2年以上が経過しています。
去年、通算企業年金のお知らせがきてからすでに半年。分配金がもらえることはすっかり忘れていました。

全くもらえないことを考えたら、ホントありがたいと思えてくるから、ものは考えようですね。もともと自分のお金が返ってくるだけなのですが…(-“-)

 

私の場合は一時金を選択したので、口座番号に通帳のコピーを厚生年金基金へ送りました。

分配金がいつ振り込みになるのかは「振り込み予定日」だけ、分配金お知らせの用紙に記載されていました。「予定」なので変更があるかもしれませんね。すでに数か月遅れているし、遅くなっても金額が変わらないのですから、もらえるものは早めにもらいたいものです。また進展があったら書きたいと思います。

 

解散した厚生年金基金分の配金が振り込みされた(追記)

分配金を一時金として受け取る手続きをしてから数か月が経ちますが、あれから基金からはなんの音沙汰もありまません。気になって、お知らせにあった「分配金予定日」前日に厚生年金基金に電話してみました。すると、まだ事務員さんが電話に出てくれて、ちょっと驚きました。。

「分配金の一時金選択者の振り込みはいつですか?」と尋ねると、「明日です。」と教えてくれましたよ。つまり予定通りです。

次の日、入金を確認するために、さっそく銀行に行って通帳の記帳をしてきました。

通帳を記帳すると、ちゃんと分配金は振り込みされていましたよ。心配性の私は、ほっと一安心です。

予定外の入金で嬉しい反面、年金としてもらえるはずだった給付額からすると損しているわけで、それを思うと切なくなるので、考えるのはやめにします(:_;)

臨時収入ではありますが、老後の貯えとして貯金しておくことにします。とはいってもできれば、一部のお金を使って旅行にでも行きたいですね。「がんばったね、自分!」とご褒美に。(何かにつけて自分にご褒美してますけど・・笑)

 

一時給付金のお知らせと一時金の支払調書が届いた(追記)

厚生年金基金からの一時金が私の口座に振り込まれた同じ日、「一時金給付のお知らせ」および「一時金の支払調書」が郵送で届きました。

基金分配金支払調書

支払調書がなぜ同封されているかというと、先に述べたように、一時金の給付額によっては税金がかかる可能性があるからですね。

 

一時金受け取り支払調書

↑これは生命保険契約等の一時金の支払調書の裏面になります。

税金についてはやはり、「一時所得として所得税の対象となるため、ほかの所得と合算して確定申告をしてください」と書かれてあります。一時所得課税対象額を算出する方法は、上に記述した計算方法と同じものが書かれていました。

(一時金給付額ー特別控除50万円)×1/2

※ただし、支払調書にある「既払込保険料等」の欄に金額が記入されているときは、一時金給付額は「既払込保険料等」を差し引いた金額、とあります。(支払調書の「既払込保険料等」は確定申告時の「必要経費」にあたる)

私の一時金支払調書の「既払込保険料等」の欄は「0円」となっています。ということは、やはり私が厚生年金基金に納めてきた保険料(事業主負担分ではなく、被保険者負担分)は、厚生年金のほうへ移されたと考えて間違いないようですね。

 

厚生年金基金解散後、分配金を一時金で受けとったので確定申告した(追記)

一時金を受け取り、「一時所得」として確定申告したので、追記しておきます。

去年までも確定申告していたのですが、いつもすべて手書きで作成していました。

それを今年初めてネット上の国税庁ホームページで作ってみたら、すごく簡単にできて感動ものでしたよ(笑)

必要事項の入力さえしてしまえば、面倒な計算をすべてやってくれるので、計算間違いしてないかな?と何度も試し算をしなくてよいのでホント楽なのです。作成した申告書はプリントアウトします。

(※私はe-Taxではなく、直接もよりの税務署に届けました)

一時金分配金の確定申告

(上の画像は、手書きする確定申告用紙です。)

国税庁の確定申告作成ページで申告書を作ると、

  1. 「収入金額等」の「一時」㋚の欄に「一時金給付額ー特別控除(50万円)」が自動計算されて入力されていました。
  2. 「所得金額」にある「総合譲渡・一時」㋘+(㋙+㋚×1/2)⑧の欄のところに(一時金給付額-50万円)×1/2の金額が入力されていました。

生命保険契約等の一時金の支払調書は確定申告書に添付する必要はあるのか?

確定申告する際に、基金から送られてきた一時金の支払調書を添付する必要があるのかどうかが分かりませんでした。

それで、税務署から送られてきた封筒の裏側に「電話によるお問合せ」の方法が書かれていたので、そこに電話して尋ねてみましたよ。

税務署の答えは「一時金の支払調書は確定申告書を作成するさいに金額を確認するだけのものであって、添付する必要はないといったものでした。自分で保管しておいてくださいとのことです。

 

確定申告に関する電話相談の方法

確定申告に関する相談の方法を念のために書いておきます。

以前も電話して尋ねたことあるのですが、以前も今回も丁寧親切でありがたかったです。税務署というと、ちょっと怖いイメージあるのですが、そういった感じはまったくないので安心して相談してみてくださいね。

いろいろと相談できるみたいですが今回は「確定申告に関する相談」ですね。

税務署に電話すると自動音声案内が流れるので「0」を選択します。すると確定申告相談センターにつながり、担当のオペレーターさんが出て、質問に答えてくれました。

 

まとめ

厚生年金基金解散による分配金はいくら?

基金から届いたお知らせでの私の分配金の金額は、約68万円。

 

分配金の一時金受け取りと通算企業年金への移換はどちらが得かを再検討

税理士さんにも相談し、一時金で受け取った場合の税金や移換事務手数料をシュミレーションすることにした。

 

分配金を一時金で受け取る場合に支払う税金は?

所得税率が10%とすると、68万円の分配金の場合の税金は9000円ほどと分かった。

 

年金(通算企業年金)として受け取る場合の年金額は?

企業年金連合会のサイトで年金資産シュミレーションした結果、68万円の移換金での年金額は、年間37,000円であることが分かった。

移換事務手数料は16,000円。
年金で受け取る場合は、終身年金。

 

厚生年金基金解散の分配金は一時金で受け取ることにした理由

・一時金で受け取るときの税金よりも移換事務手数料が高いこと
・年金で受給した場合、おおよそ83歳からが儲け
・先はわからないので、もらえるものは早めにもらっておきたい

 

厚生年金基金解散後、分配金の受け取りはいつ?

厚生年金基金が解散した月から約8か月後。分配金の受け取りとなる予定日が分配金決定通知書に記載されていた。

 

一時金(分配金)が振り込まれた

振込予定日に分配金が振り込みとなったのを通帳記帳して確認できた。

振り込みと同日に郵送で「一時金給付のお知らせ」と「一時金の支払調書」が自宅に届いた。

 

厚生年金基金解散後、分配金を一時金で受けとったので確定申告した

分配金を受け取ったら確定申告する義務があるので、一時金所得として行った。

一時金の支払調書は確定申告書に添付する必要はない。

 

■こちらもご参考に!厚生年金基金が解散し、分配金を一時金として受け取るまでの経過のまとめ