香典とは、本来は誰がもらうものなのでしょう?親が高齢になった今、気になって調べてみました。
というのも、10年以上前になりますが、主人の父親が亡くなったときに、主人の姉が香典の一部を持ち帰ったからです。
香典は葬儀を主宰する喪主がもらうもの
香典とは、葬儀のとき、亡くなった霊前に備える金品。遺族の悲しみを慰めるといった思いもあるのでしょうが、葬儀費用などの多額の出費をお互いに助けあうといった意味があります。
そのため、葬儀を主宰する喪主が預かり、葬儀代やその後の法要などの必要なお金の支払いに当てるのが一般的です。
ただし、そのような取り決めがあったり、香典を分けて受け取ることが禁じられているわけではないので、遺族間での話し合いで分配されることは問題ありません。
香典は相続税対象となる?
香典は、遺族(喪主)への贈与とされていますが、非課税扱いです。
香典、花輪代などは、社会通念上相当と認められるものについて、税務上、贈与税を課税されないとなっています。
親が亡くなった場合、子は香典をつつむもの?
子供が親の霊前に香典を出すかどうかは、地域や家庭によって、さまざまなようです。
未婚や同世帯の場合は、香典をつつまないことが多いようです。そういった場合でも、供花や供物をされることもあります。
亡くなった親に子供が香典をつつむ場合は、喪主でも同居でもない場合のようです。金額は、志といわれるように人それぞれですが、遺族間で話し合って決めることが多いようです。
葬儀代の費用の一部として、兄弟で話し合って、大きな金額の香典をつつむ場合もあるようです。
まとめ
香典は葬儀を主宰する喪主がもらうもの
喪主が香典をもらうというよりも、預かって、葬儀の費用やその後の法要の費用として管理するのが一般的。
香典は相続税対象となる?
香典は、遺族への贈与とされるが、非課税扱い。
ただし、社会通念上相当と認められるもの、金額となっている。
親が亡くなった場合、子は香典をつつむもの?
未婚や同居の場合は、香典はつつまないのが一般的だが、供物や供え花をするときもある。
香典の金額は地域や家庭によってさまざまだが、遺族の間で話し合って決めることが多い。
葬儀の費用の手助けとして、兄弟で多額の香典をつつむケースもある。
香典をめぐっての体験談
さきに書きましたが、主人の父親が亡くなった時は、わが家の場合は長男の主人が喪主で、葬儀代に法要にかかる費用、香典のお返しなどは、すべて主人と私で精算しました。
葬儀が終わってから、主人の姉が訪ねてきて、姉夫婦の関係者からいただいた香典は、すべて自分が受け取りたい。その理由は、今後の付き合いは自分たちの金銭的負担になるからといったものでした。
とはいっても、姉の香典の仕分けを見ていると、姉夫婦と主人の両方の関係者も多くいらっしゃって、私は不思議に思いつつ見ていた覚えがあります。姉が持ち帰った(香典をいただいた)お宅でご不幸があった場合は、主人も香典をもってお悔やみに行きますし。
でも、姉夫婦が多額の借金をもっているのは主人も私も知っていたので、「お金に困っているんだね」といって、何もいわずに了承することにしたのです。
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そのときは、香典は誰がもらうもの(預かるもの)であるかなど考えたこともなかったし、姉のいうとおり、そんなものなのかな?と思っていました。
幸いにも葬儀の費用は、亡くなった父親が入っていた終身保険、かんぽ生命の死亡保険金と姉が持ち帰ったあとの残りの香典で、なんとか支払うことができました。
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年月が経ち、自分も50代となり知恵もつき、欲も出て図太くなってきます(・・;)。残った親たちも高齢となり、また相続のことを考えるようになってきた今、香典を持ち帰った姉のことを思い出したのです。
それに加えて、当時は気にも止めなかったのですが、別世帯になる姉夫婦からは香典をもらっていません。親が亡くなった時は、子供は香典をしないものなのかと思っていました。なので、実家の母から「自分の周りや親戚は、子でも別世帯であれば親が亡くなったときは香典をつつむ」と聞いて驚きました。
香典のことを今回調べてみて、初めて香典をつつんだりいただいたりする意味を知った気がしました。
墓地にお墓があるのですが、お墓の管理(供養花や草むしり、掃除など)にお寺へのお布施、私たち夫婦でボチボチやっています。
その後、知人でも、親を看取ったけれど自分の付き合いだからと兄弟が香典を持ち帰った、という話しをききました。田舎なのでそんなものなのでしょう。