就業不能保険と収入保障保険、所得補償保険の違いとは?~50代にオススメではない理由

最近、主婦にも人気だという就業不能保険がん保険の代わりに、就業不能保険でまかなうのもひとつの選択肢だというお話をしました。

就業不能保険に似た保険で、所得補償保険収入保障保険があります。

いずれも病気やケガで働けなくなった時の収入を保障する保険ですね。

では、これら三つはどう違うのでしょう?分からなかったので、さっそく調べてみましたよ。

就業不能保険とは?

万が一、働けなくなった時の収入を補うために売り出されたのが、就業不能保険。

保険期間は住宅ローンや教育費など生活に必要な支出が大きく、公的年金が自給できる65歳までと設定する人が多いようです。

給付額は、月15万円、20万円といった設定をします。

人気の就業不能保険ですが、病気などで就業不能にならなければ掛け捨てです。

また、受給できる条件が厳しいので、加入時には確認することも大切です。

例えば自宅療養中であっても、自宅でパソコン作業などしている場合は認められません。また、働けない状態が60日以上や、180日以上といった長期間が条件となっているケースが多いのも、注意したい点です。

さらに、就業不能保険では、うつ病は適用外とされるのが普通なようです。

就業不能保険は、発売当初は自営業者を対象にした保険商品でした。

なぜなら会社勤めであれば、給与の3分の2を最長1年6ヶ月もの期間受け取れるといった、健康保険の傷病手当金制度があるからです。

それが、最近では会社員やパート主婦などにも人気なのですね。

パート主婦が加入する理由は、ケガや病気で仕事や家事育児ができなくなったとき、ベビーシッターや家事代行を雇うといった目的なんだそう。50代の私にはない柔軟な発想ですね。

 

 

収入保障保険とは?

収入保障保険は被保険者が亡くなったときの、収入の保障です。つまり残された家族への遺産になるのですね。

目的は定期保険と同じになりますが、保険料が定期保険より安くなります。

一方、先ほどご紹介した就業不能保険は被保険者が生存中に、病気や怪我で働けなくなった時の収入の保障。

この点が収入保障保険と就業不能保険の大きな違いですね。

家族にお金を残すという意味で、定期保険の仲間ともいえる収入保障保険ですが、定期保険は被保険者がいつ亡くなっても死亡保険金は変わりません。

一方で、収入保障保険は、契約後の年数が経過するとともに、受け取る保険金が少なくなります。

保険契約してから早くに亡くなった場合は、長期にわたって保険金を受け取ることになります。しかし晩年になくなるなど、年齢が上がるほどに、保険金を受ける期間は短くなり、受け取る保険金総額も減っていきます。

そういった理由から定期保険よりも、安い掛け金となっているのですね。

(保険満期近くに死亡した場合、たいていの保険会社では、最低支払保険期間を1年、2年、5年といったふうに選択できます。ただし、全く保障期間のないものもあるので、加入時にはチェックしたほうが良いですね。)

また、収入保障保険の良いところは保険料が安く、年々保障される保険金が少なくなっていくため、定期保険のように見直しをする手間は省ける点です。

とはいっても、人が亡くなった時には、お葬式代や思わぬ出費で現金も必要です。

収入保障保険に加入する場合は、定期保険との組み合わせを考慮したほうがよさそうです。

 

 

所得補償保険とは?

被保険者が生存中に、病気や怪我で働けなくなったリスクに備える所得補償保険。

就業不能保険ととても似ていますね。

ただし大きな違いがあります。

それは就業不能保険が生命保険会社の商品なのにたいし、所得補償保険は損害保険会社が取り扱っています。

また、保険を受け取れる期間が1年2年と短期間だけなのです。この点からして、就業不能保険のほうが人気の理由なのでしょう。

 

 

まとめ

就業不能保険の特徴

 

・被保険者が生存中に働くことができなくなった場合の収入保障

・保険期間を設定できる

・月々の受取額を設定できる

・受給条件が厳しい

 

収入保障保険の特徴

 

・被保険者が亡くなったときに月々給付される遺族への収入保障

・契約年数が経過するほどに(年齢が上がるほどに)受け取れる保険金が減少

・定期保険と目的が似ているが、死亡保険金の見直しの手間が省ける

 

 

所得補償保険の特徴

・損害保険会社が取り扱っている商品

・被保険者が生存中に病気や怪我で仕事を続けることができない場合の収入保障

・保険金を受け取れる期間が短期間である

 

以上が、就業不能保険と収入保障保険、所得補償保険の違いです。

生きてる間の万が一に備えて、保険を活用したいと考えると、就業不能保険は人気なのが納得できます。

収入保障保険に加入する人は定期保険によって、多額の死亡保険金を一括で受け取ることに、抵抗や不安のある方が多いようです。

銀行に何千万円も貯金してあると、銀行職員から目をつけられ、変額保険や投資信託といったリスクの高い商品を勧められるケースもまぬがれませんからね。。

10年以上前に、収入保障保険について、チラッと損害保険会社の方のお話をうかがい、興味をもったものです。でも、そのときはすでに、かんぽ生命やら日本生命やら第一生命といろいろ入っていたので、解約するのも面倒で話を流していました。

無料保険相談に行ったとき、収入保障保険についてお尋ねしたところ、やんわりと、お勧めではない保険として説明を受けました。

50代の私たちには、あまり必要ではない保険のようです。何しろ、もらえる期間も短くなってきていますからね。(^_^;)

収入保障保険は定期保険よりも掛け金を安く死亡保障を準備したい、先の長い子育て世代に合いそうです