高齢の親を守る熱中症対策

毎年のように夏の暑さが増していますが、あなたは熱中症対策をどうされていますか?

夏になると、テレビのニュースや情報番組でも、熱中症警戒アラートが頻繁に流れるようになってきますね。

高齢者の熱中症が8割超え

いつだったか、NHKの情報番組で組まれていた「熱中症対策」の特集。

番組によると、熱中症の8割以上が65歳以上の高齢者で、適切な予防が重要だと強調されていました。

実は私の実家に、80歳を超える高齢の両親がいて二人で暮らしをしているんです。

まだ自立した生活は送れているものの、年齢を考えると熱中症にならないか、とても心配なのが現状です。

そこで番組で詳しく紹介されていた、専門家の提言を参考にしようと思いました。
まずポイントとされていたのが、「日光の遮へい」対策でした。

カーテンはNG、遮光ネットも避けた方がよい?

暑いお昼頃にリビングの日当たりが良すぎるので、カーテンを閉める方は多いのではないでしょうか。

でも実はこれは逆効果で、カーテン自体が日射を浴びて熱を持ち、結果的に室内が一層暑くなってしまうそうなんです。

以前は、庭やベランダに農業用の黒い遮光ネットを設置する家庭も増えていましたが、最新の知見では通気性が悪く室内の温度上昇につながりかねないため、もはや推奨されていないそうです。

よしずとグリーンカーテンがおすすめ

代わりに見直されているのが、日本家屋に古くからある「よしず」という日除けなんです。

昔の祖母の家を思い出してみると、庭に面した窓の外側にはよしずがついていたことを覚えています。

よしずを設置すれば直射日光は遮れますし、風通しも良くなるのでぜひ活用したいところです。

もう一つ注目された日よけ方法が「グリーンカーテン」でした。

これはゴーヤやアサガオなどの緑の植物を窓際に這わせ、葉で日除けをするという発想です。

育てるのに手間はかかるかもしれませんが、専門家によると一度設置すれば後は適度な水やりを続けるだけで簡単に維持できるといいます。

両親にも手頃な対策かもしれませんね。

高齢者に適した温湿度管理

次に重要なのが、室内の温湿度管理でした。

高齢者にとって理想的な室温は28度以下、湿度は50~60%程度が望ましいとのことですが、随時変更されるようです。

※毎年、暑さ指数(WBGT)・熱中症警戒アラートの情報提供は下の環境省のサイトで提供されるので、チェックしておくといいですね。

熱中症予防情報サイト

 

また、年齢とともに体温調節機能が低下するため、高齢者が自身の感覚だけでは適切な数値を保つのは難しいそうです。

そこで、客観的な温湿度計を活用し、生活空間の室温湿度を「見える化」することも良い手立てだと思います。

実家は古い木造の一戸建てで断熱性にも乏しく、夏場はカーテンで日陰を作り、扇風機で風を起こして何とか過ごしてきました。

しかし近年の猛暑では対策が追いつかなくなってきている気がします。

温湿度をデータで確認しながら、適切に調整する必要があるのかもしれません。

エアコン利用に換気の工夫を

そして最後が、エアコンの適切な利用です。

確かに電気代がかさむのは気になりますが、健康を守るための必要経費だと考えるべきでしょう。

両親はエアコンが「体に悪い」と言って使うのを嫌がる節がありますが、実は番組によると熱中症で入院した高齢者の多くが、退院後にエアコン利用を改めたそうです。

夜間は防犯上の理由からも窓を開けるよりエアコンを使った方が賢明で、温湿度計の指示に合わせて温度管理をしていく必要があります。

夜間はエアコンを使うとしても、室内が密閉し過ぎると熱がこもってしまう恐れがあります。
そのため、換気扇も活用できるといいですね。

理想を言えば、遮熱と通風性を両立できる対策が一番良いのかもしれません。

地方でも猛暑対策は欠かせない

両親の住む田舎は風が通り抜ける開放的な場所に見えます。

しかし近年は夏の暑さが厳しさを増しているようで、地方でも例外なく熱中症対策は欠かせません。
年寄りの二人暮らしは気がかりでなりません。

今回得られた対策をヒントに、両親にも提案して実践してもらおうと考えています。
親の健康には何があっても協力するつもりです。

家族の高齢者に気をつけて、安全な夏を過ごせるよう、新しい情報を得たり、いろいろ試してみると良いのかもしれませんね。