民間の生命保険よりずっと安い掛け金で人気があるのが共済保険。なかでもコープ共済と県民共済が人気があります。
同じ共済保険なんだけど、どっちにしようか迷う人も多いようです。その理由は内容がよく分からないから。民間の生命保険に比べたらかなりシンプルなんですけどね。
私も昔は県民共済とコープ共済のどちらにも入っていました。
県民共済はとにかく掛け金が安くて、内容が単純で分かりやすいから入りやすかったのです。
また、民間生命保険に加えて、コープ共済で足りない保障を補っていたときもあります。
最近、息子の共済保険加入を考えているため、今回改めて調べてみましたよ。民間の生命保険加入の選択肢はないのですが、コープ共済と県民共済を候補にしています。
保険と共済の違いとは?
ところで、民間の保険と共済との違いって知っていますか?これ、わりと知らない人が多いんですよね。という私も、「掛け金が安いか高いかの違い」という感じで、深く考えたこともなく、ずっと知らなかったんですが。
保険と共済のもっとも大きな違いは運営方針です。
簡単にいうと、利益を得ることを目的とするのが「保険」、反対に利益を考えない運営が「共済」というわけです。
共済は、お互いに助け合いの精神から生まれたものであって、それを制度化したものなのですね。
利益を得ることが目的ではないため「共済」はやはり、毎月の掛け金が安いです。
それに概念が「助け合い」なので、その年に組合員から集めた掛け金が、経費を差し引いても余ることがあれば、「割戻金」として平等に返ってきます。
実際に私も毎年コープ共済から割戻金をいただいていますよ。
掛け金が安いと、いざ保障をしてもらいたいときにすぐ保険がおりるのだろうか?と心配するかもしれませんね。でも、入院をした知人の話では、支払い申請をしたらすぐ送金してくれたと言っていました。
民間の保険会社だと保険が出るのに時間がかかる、といったトラブルが少ないとの評判です。保障内容が簡単簡潔だからかもしれませんね。
他にも、加入する条件が民間の保険会社よりハードルが低いという声もあります。
とはいっても、もちろんデメリットもあります。
一番は「保障が民間保険会社に比べると手厚くない」というところ。
とくに死亡保障は民間の保険会社に比べるとかなり少ない金額ですね。ですので、とくに子供が小さいうちは、一家の大黒柱が加入するのには少々不安を感じる人も少なくはないようです。
では、コープ共済と県民共済、それぞれの保障内容や特徴はどういったものなのでしょうね。
コープ共済について
コープ共済に加入するには、加入時には出資金を支払う必要があります。
コープ共済には、たくさんのコースがあります。
・たすけあい ジュニアコース20 女性コース 医療コース ベーシックコース
たすけあい ジュニアコース20
入院1日目から保障してくれますし、日帰り手術にも保障してくれます。
子供はよくケガをしがち。ケガで通院した場合も1日目から保障してくれるのは魅力です。
ですが実際、子供の場合「乳幼児医療費助成制度」があるので、一定の年齢までの医療費はそう負担することはないでしょう。(詳しい助成内容は自治体によって違っています)
とはいえ、例えば怪我の度合いによっては交通費を掛けて通院しなくてはならなくなった場合などは助かりますよね。
とくに男の子はどんな怪我をするか分からないですし。
たすけあい 女性コース
女性コースは女性特定病気入院の場合だと、入院をした際にもともと日額で出る入院費用+3000円が毎日出ます。もちろん包丁で指を切った、などのちょっとしたケガでも1日目から保障してくれます。
たすけあい 医療コース
医療コースでは入院やケガに特化した保障が受けられます。
入院や怪我で通院した際、1日目から出ます。
ですが、死亡保障額は少ないです。
たすけあい ベーシックコース
ベーシックコースは入院、手術、死亡を中心とした保障が受けられます。
こちらはケガなどの通院には保証がありません。
死亡保障もある、となっていますが、すでに書いたように、お子さんのいる家庭でのご主人の死亡保障としては心細いかなといった印象。せいぜい、お葬式の費用くらいかな?といった感じです。
たすけあいは別途月額100円で最高1000万円の先進医療保障が、月額140円で3億円の個人賠償責任保険が付加できます。
・あいぷらす 満18~満60歳 満60~満70歳
加入する時の年齢によって掛け金が異なります。(10年後掛け金の変動あり)
生命保障、入院特約、新がん特約を自由に組み合わせる事ができます。
こちらは最高3000万円の死亡保障が受けられます。
・プラチナ85
85歳満期まで入院費用がカバーできます。
・ずっとあい 終身医療
こちらは年齢によって掛け金が変わりますが病気やけが、入院、手術の時のみ終身で受け取れる保障です。
・ずっとあい 終身生命
こちらも年齢により掛け金が変わりますが、死亡、重度障害(病気)(事故)のみ終身で受け取れる保障です。
他にも、火災自然災害保障があります。
コープ共済は、主に医療を中心としたもので、民間の生命保険に比べると手ごろな金額。しかもニーズによって種類があるので、自分に合った物が選べますね。
わが家の場合は、子供が小さい頃には、主人と私それぞれで、たすけあいとあいぷらすの両方に加入していた時期もありました。それでも民間の生命保険に比べると掛け金が安くて家計は助かりました。
県民共済について
続いて県民共済の特徴についてご紹介します。
加入時には出資金を支払う必要があります。
・総合保障1型 2型 4型
こちらが基本になっています。
怪我や病気で入院すれば1日目から保障してくれます。
事故などの通院も1日目からです。
万が一、死亡した場合や、重度障害を負った際も保障がつきます。こちらもコープ共済同様、死亡保障の金額は葬式代程度といった感じですね。
月々の掛け金によって保証金額に差があります。
・入院保障型
月額2000円で入院1日目から日額1万円の保証がつきます。
一回の手術によりまとまった金額がもらえます。(共済の定める手術)
さらに先進医療保障が最高150万まで保障してくれます。
・総合保障1型+入院保障2型
・総合保障2型+入院保障2型
これらは、総合保障だけでは保障が物足りないと思う人に手厚い保障が得られる組み合わせです。
特約
・医療特約
入院一時金や手術一時金、先進医療保障、在宅医療、疾病障害と、医療に特化した特約です。
・新がん特約
「がん」と診断されたら共済金を一括でもらえる上、入院、通院、5年経過したのちの再発にも同じ保障が受けられます。
・新三大疾病特約
がんを含む心筋梗塞、脳卒中による入院、通院を保障してくれます。
・介護特約
重度障害と認められた際、まとまった共済金がもらえます。
総合保障の支払限度日数を超えた長期入院に対して延長して入院費がでます。
これらも別途総合保障と組み合わせができる特約です。
加入条件として満18~満64歳までの健康な人が加入できます。
65歳~満69歳は「熟年型」の保証があります。ですが保証は85歳までで終身ではないのと、保障額も下がります。
満0~満17歳までは「こども型」という保障があり、入院、通院、手術、死亡保障まであります。内容はほとんどコープ共済と同じです。
コープ共済と県民共済を比較してみた
コープ共済と県民共済、どちらも加入時に出資金を支払う必要があります。
・県民共済では200円程度(県によって金額変更などの可能性あり)
・コープ共済では1000円以上
・コープ共済は、個人賠償責任保険が付加できるのが魅力で加入されている方もいらっしゃるようです。
・県民共済は、割戻金がもっとも多いといった評判を集めています。
保障についての比較は、病院の入院と保障日数、それから死亡保障を比較します。なぜなら、ケガよりも病気での保障を利用する確率が断然大きいからですね。
また、何歳まで加入し続けられるかも見ておいたほうが良いですね。
比較の方法は、県民共済、コープ共済ともに掛け金の同じプランで比較すると分かりやすいですね。
たとえば、福岡県民共済でみてみると、掛け金が4000円のプランがありました。
・総合保障4型の掛け金4000円
病気入院 1日目~124日目まで日額9000円
死亡保障 800万円
保障期間 60歳まで
・コープ共済 たすけあい ベーシックコースR4000 掛け金4000円
病気入院 1日目~184日分 日額7000円
病気死亡 400万円
保障期間 65歳まで
上の保障額を比較すると、保障入院限度日数はコープ共済のほうが多いのです。とはいえ、県民共済でも124日あります。
それよりも、病気入院1日保障額および死亡保障が断然、県民共済のほうの保障が大きいのが際立っています。
つまり、最低限の保障が必要であれば、県民共済のほうが保障が手厚いと考えられます。さらに死亡保障などが必要であれば、別途プランを追加していく方法が良いというのが私の結論です。
まとめ
以前のわが家では、すでにお話したように、県民共済とコープ共済の両方に加入していましたが、今現在では、コープ共済の女性プランのみの加入です。
改めて2つの共済を比較してみると、県民共済が掛け金のわりに保障内容が良いことが分かってちょっとショックな気もします。ですが、コープ共済は宅配を利用しているという親しみやすさがあるんですよね。そういう加入者も多いのではないでしょうか。
しかも残念なことに、今となっては子宮筋腫があるので、保険に入りなおすわけにはいかないでしょうから、掛け続けることとします。
ひとつ、コープ共済が県民共済に勝る点は、保証期間である年齢が65歳までと長いこと。若いうちはあまり気にならないかもしれませんが、50代ともなると、少しでも保障してもらえる期間が長いのは嬉しいです。